2010年10月3日日曜日

ジョブズがコンピュータを『Bicycle for the Mind(知の自転車)』と呼んだ理由



Macのプロジェクト名は『Bicycle』だった

1981年、Macintosh開発プロジェクトの指揮を執ることになったジョブズは、プロジェクト名を『Macintosh』から『Bicycle』へと変更します。結果的にはプロジェクトメンバーがジョブズの変更に納得せず、後に知られるように製品名も『Macintosh』としてリリースされます。

どうしてジョブズは『Bicycle』と名付けたのでしょうか。ジョブズはコンピュータを指して『Bicycle for the Mind』という表現をしています。『知(性)の自転車』『知的自転車』などと訳されますが、説明がないとこの意味は分かりにくいかも知れません。


知の自転車(Bicycle for the Mind)とは

ジョブズが伝えたかったのは、おおよそ次のようなことです。
『人間は生き物の中で移動に優れた動物とはいえない。ただし自転車という道具を使うと人間は自分のエネルギーだけで最も効率的な移動ができる。つまり自転車は人間にとって能力を拡張する道具である。そしてコンピュータとはまさに知性にとっての自転車、知性を拡張する道具である。』と。

そして動画としてYouTubeに下のものがあります。まだ若く、どこか自意識過剰にもみえるジョブズのプレゼンです。


ジョブズのいう知の自転車という考えは、iPhoneにも引き継がれていると思います。


ジョブズがまだ20代で Macintosh を作っていたころの逸話を、当時開発グループにいた人物がまとめた本はこちら。「Bicycle」というタイトルで収録されています。


レボリューション・イン・ザ・バレー —開発者が語るMacintosh誕生の舞台裏