2013年8月17日土曜日

犬島精錬所と家プロジェクトを巡って。2.犬島編:瀬戸内国際芸術祭2013夏 2泊3日の旅

犬島ー瀬戸内国際芸術祭2013

瀬戸内国際芸術祭2013の2日目。2. 犬島編では精錬所と家プロジェクトを次のような感じで紹介します。
  • 犬島精錬所美術館
  • 犬島「家プロジェクト」F邸/Biota (Fauna/Flora)
  • 犬島「家プロジェクト」S邸/コンタクトレンズ
  • 犬島「家プロジェクト」A邸/リフレクトゥ
  • 使用したカメラとレンズ
  • 犬島「家プロジェクト」C邸 および I邸

この記事は次の記事の続きです。» 豊島美術館に行ってきた:瀬戸内国際芸術祭2013夏 2泊3日の旅(1.出発・豊島編) | トブ iPhone


では、話を2日目の朝に戻します。

朝9:50、豊島・家浦港発の「サンダーバード」で岡山県・犬島へ。


犬島精錬所の煙突がみえてきました。

犬島チケットセンター
まず犬島チケットセンターへ。奥には「シーサイド犬島ギャラリー」があり、犬島の映像などが流れていました。

犬島精錬所美術館
犬島チケットセンターから犬島精錬所美術館を眺めたところ。海沿いのゆったりとしたアプローチがとても心地良く感じました。


遺産と再生を感じる精錬所美術館

犬島精錬所美術館
犬島精錬所美術館の入り口。もともと1909年に建てられた銅の精錬所跡地を活用した美術館で三分一博志氏の手によるもの。「遺産、建築、 アート、 環境」というテーマで作られているようです。

犬島精錬所美術館
入り口の門を抜けたところ。美術館とは思えない風景が続きます。

犬島精錬所美術館
レンガ作りの建物。どこまでが元々で、どこから改築されたのかよく分からない見事な空間。廃墟マニアの気持ちが少しわかるような気がしましたけど、気のせいでしょう。

美術館の中は例によって撮影禁止。鏡と光をつかったレンガ造りの道、また柳幸典氏の「ヒーロー乾電池」などダリの絵画を彷彿とさせる作品が展示されていました。

*写真は公式サイトより

結構、少ない作品展示だったなと思ったのは大間違い。実は美術館の外にも同じくらいの建築的な魅力が溢れていました。
犬島精錬所美術館

犬島精錬所美術館
まずは美術館屋上へ。瀬戸内海が一望できます。

犬島精錬所美術館
廃墟マニアな人にはこちらの写真がより魅力的かも。

犬島精錬所美術館
右の煙突には植物がびっしり。

犬島精錬所美術館ー発電所
さらに奥には発電所あとが。発電所という名前がそうさせるのか、時代を超えてパワーを感じるスポットでした。


犬島「家プロジェクト」をみてきた

犬島精錬所とともに楽しみだったのが、アートディレクター・長谷川祐子、建築家・妹島和世による犬島「家プロジェクト」。

2010年公開の「F邸」「S邸」「I邸」と「中の谷東屋」、2013年公開の「A邸」「C邸」をみてきました。


F邸/Biota (Fauna/Flora)

家プロジェクト F邸
まずは犬島精錬所に最も近い「F邸/Biota (Fauna/Flora)」から。建築家・妹島和代氏とアーティスト・名和晃平氏による作品。

NHKの番組「Switch」でも紹介されていた作品です。» SWITCHインタビュー 達人達(たち)「妹島和世×名和晃平」 - NHK

家プロジェクト F邸
こちらは裏から。この作品は表からみないと完結しないのですけど。両脇の彫刻展示も不思議な空間に仕上がっていました。


S邸/コンタクトレンズ

家プロジェクト S邸
続いて「S邸/コンタクトレンズ」。荒神明香氏による作品。大小の円形レンズが無数に配置された不思議なオブジェ。

家プロジェクト S邸

S邸/コンタクトレンズ
35mm換算の18mmで

使用したカメラとレンズなど

S邸のタイトルはコンタクトレンズ。少しカメラの話も。興味無い人はとばしてください。今回の旅行を意識して購入した軽量コンパクトな超広角レンズ『OLYMPUS 9-18mm F4.0-5.6』が大活躍しました。 たった150gのレンズで35mm換算18-36mmの画角が撮れるのが魅力です。

ちなみに今回持参したカメラは2台。画質担当でAPS−Cの『RICOH GR』、さすがに単焦点では足りないので、ミラーレス機『Panasonic DMC-GX1』に広角担当レンズ『OLYMPUS 9-18mm F4.0-5.6』、 通常担当レンズ『Panasonic 12-35mm F2.8』、夕食など担当『Panasonic 25mm F1.4』を準備しました。

 

個人的に写真はコンデジ以上に美しく撮りたいけど、できるだけ軽量コンパクトにが理想。2.8通しの標準ズームは明るくて便利なのですが、ミラーレスでも重い。。普段は9-18mmで、夕食前に25mm F1.4に付け替えるということが多かったですね。


A邸/リフレクトゥ

A邸/リフレクトゥ
A邸/リフレクトゥ」は、先ほどの「S邸」と同じ荒神明香氏の作品。ここまでの3つが犬島「家プロジェクト」で観たかった作品。

A邸/リフレクトゥ
アクリルの内部には花びらのアートが吊られています。 そして円形アクリルの中心に入ることで、アートを通して外の景色を眺めることができます。

A邸/リフレクトゥ


家プロジェクト「C邸」と「I邸」

家プロジェクト C邸
時間調整もうまくいき「C邸」に。建物の前にホームベースとバッターボックスがあるのが意味ありげです。

こちらでは、犬島の石切りと野球を組み合わせた映像作品が。東京生まれでホーチミンを拠点に活動するジュン・グエン=ハツシバ氏の作品。映像をみたあとで裏手から回ると意図がよく分かります。


家プロジェクト I邸
続いて『I邸』。 前田征紀氏の作品でサブタイトルは「Universal Reception/*Universal Wavelength/Prayer」。光、水、音、植物のインスタレーション。建物奥には水が入った容器が吊られていて光が当たっています。 実はよく理解できなかった作品。


ここまで回ってお昼。食事を済ませてチケットセンターに戻ると、犬島から直島直行の臨時便が出るとか。ちょうど直島に戻りたかっところで幸運に感謝。

3時間ほどの滞在だった犬島。それでも予想以上にゆっくりと作品を鑑賞することができました。

船便やアクセスの関係から、なかなか回ることは難しいと思いますが、犬島精錬所とF邸、S邸、A邸の犬島「家プロジェクト」は是非おすすめしたいところです。

さて2日目の午後。直島に戻ってからの出来事は次の記事に続きます。

ベネッセハウス オーバル泊とアートツアー:瀬戸内国際芸術祭2013夏 2泊3日の旅(3.直島前編) | トブ iPhone