現時点でのアップルという企業を分析し、今後アップルはどう変化するかを予測した本。大谷さんらしい非常に詳しい内容の本で、今ある和書で最もアップルの全貌を知ることが出来る本だと思います。
特に面白かった第4章と第5章
特に面白かったのが第4章と第5章。
第4章のアップルの主要人物として15人が取りあげられています。CEOのティム・クックやジョニー・アイブ、スコット・フォーストールなどについてはアップル通ならそれなりに知ってる情報です。
でもCFOのピーター・オッペンハイマー、ボブ・マンスフィールドについては顔と役職程度しかかよく知りませんでした。さらにiAdのトッド・テレジ、法務のブルース・セウェル、iPadマーケのマイケル・チャオ、iBook Authorを紹介したロジャー・ロズナーなどなど、人物のバックグラウンドから詳細に書かれていたのには驚きました。
第5章では、アップルが近年に買収した企業からの考察が。アップルはGoogleやMicrosoftなどと比べると企業買収の数はそれほど多くありません。フォーカスを大事にするアップルらしい一面でもあり、徹底的な秘密主義をとるアップルの方向性を推測するときに重要なファクターとなる部分です。
CPU周りでP.A.セミとイントリンシティー、さらに音声アシスタントSiri、フラッシュメモリー・コントローラのアノビットがそれぞれ持つ強み、そしてアップルがこれらを買収したと思われる理由と今後の展開予想が書かれています。
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今のアップルと未来のアップルを語る上で非常に参考になります。ジョブズ後のアップルの現状を知りたい人は、書店で手にとって欲しい本です。
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