2010年2月2日火曜日

iPad でよくある3つの話についての違和感

このエントリーをはてなブックマークに追加    


先日の iPad の発表で、ウェブ上では非常に熱い話題となっています。ほとんど 私も同意できるような内容なのですが、時折ちょっと違うのでは?という会話を見かける時があります。

このエントリーでは、その中から3つ思うところを書いてみます。
Not big deal. Just three stories.

1) iPad が出るのは Softbank からか、docomo からか
2) iPad は NetBook を駆逐するか、しないか
3) iPad は Kindle より優れているか、どうか

       *       *       *

1) iPad が出るのは Softbank からでも docomo からでもない



1/27のアップル・イベントで、スティーブ・ジョブズは「iPad 3G models are unlocked」というスライドを出しました。Softbank や docomo といったキャリア限定にしないということです。アップルが iPad を発売し、それに必要な micro SIM を Softbank や docomo が提供するということになるでしょう。また先行販売が予定される iPad WiFiモデルはケータイ・キャリアすら通す必要がありません。

一方で iPad 3Gモデルには一般的ではない micro SIM が必須となります。逆説的ですが、iPad に合わせた micro SIM を提供するには アップル との連携も必要で、その連携には 発表されたように「$14.99で250MBまで、$29.99で無制限(AT&T)」といった iPad をより魅力的にするための通信コスト条件の受け入れが必要となるでしょう。

そして蛇足ですが、今回の micro SIM 採用は軽く小さくという技術的な指向とは別に、アップル流の囲い込みを感じます。iPhone 独占キャリアによるビジネスモデルが 欧州で裁判沙汰となったアップルは micro SIM という新しい形で非協力的なキャリア参入の障壁を作ったのかもしれません。



2) iPad と NetBook は競合しない


スティーブ・ジョブズは iPad を iPhone と MacBook の中間のカテゴリとして定義しました。従来の SmartPhone と NoteBook の間のカテゴリ、NetBook と競合すると考えるのは自然だと思います。iPad は 簡単なウェブ閲覧、メール、音楽や動画などの再生、簡単な書類や文章作成ができるので、実際に NetBook と iPad を同時に持つ人は非常に少ないだろうとも思います。

しかし、大きな違いもあります。iTunes に依存するかどうかということです。iPhone や iPod と同じく iPad のOSアップデート、アプリや音楽、動画の管理に Mac か PC といった別のコンピュータが必要になります。

NetBook を自宅でウェブ閲覧、メールなどに使うためだけの安価なPCと捉えている場合、別にコンピュータが必要になる iPad は全くの代替にはなりにくいでしょう。また家庭でデスクトップを使い、外で NetBook (NoteBookでなく)を使う人の大半は、私が知る限りガジェット好きという傾向があるのではないでしょうか。つまり、iPad も買うし、面白い NetBook が出たらそれも買うという人が多いように思います。

iPad と NetBook は現状では目的が違うモノで、全くとはいいませんが競合しないと思います。可能性だけを考えれば、iPad と NoteBook、さらには iPod と競合するという議論さえ成り立ちます。WiFiモデルが5万円から7万円、3Gモデルが6万5千円から8万5千円と予想される非常にリーズナブルな価格ですが、同じような価格帯だからといって NetBook と同列に考えるのはいかがでしょうか。



3) iPad は Kindle のような電子ブック・リーダーではない


以前からアップルが Amazon の Kindle 対抗の電子ブックリーダーを出すとの噂がありました。iPad は電子ブックリーダーではありません。Kindle とは方向性が違います。Kindle は飽くまでも電子書籍用の専門機で、例えば電子辞書のようなものです。Kindle は確かに e-link という非常に目が疲れにくい液晶を持ち電子書籍専用として優れた部分があります。


ジョブズが考えた iPhone と MacBook の中間に位置するカテゴリに必要な機能として、ウェブ閲覧、メール、写真、ビデオ、音楽、ゲーム、電子書籍 を挙げています。これら全ての用途で使える事が iPad の目的なのです。

電子ブックを一日数時間みるのなら Kindle が優れているでしょうし、メールを何十通も送るのなら NoteBook が優れているでしょう。また iPhone で十分な用途もあります。その中でアップルは iPhone と NoteBook の間のカテゴリとして、ソファーでリラックスしながら使える最適なデバイス iPad を送り出したわけです。iPad と Kindle を比べるのは カラーと白黒階調、iBookstore と Amazon などを比べる以前の、用途の問題ではないでしょうか。

       *       *       *

と以上が個人的な見解ですが、いかがでしょうか。
コメントは トブiPhone (tobu1) on Twitter へお待ちしてます。
 

過去の記事一覧