故スティーブ・ジョブズが禅宗を好んだことはよく知られています。特に禅僧 知野弘文師にはNeXT社の宗教的指導者になってもらったり、結婚式を執り行ってもらったほどの関係でした。
今回、スティーブ・ジョブズが娘を連れて訪れた京都の苔寺こと西芳寺を訪れました。西芳寺は「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されている寺院の一つでもあります。
「ジョブズ会」として、2012年10月6日に訪れた2つ目のスポットです。
西芳寺は予約と写経が必要!
西芳寺参拝には事前予約が必要です。参拝方法に興味がない人は次に進んで下さい。
予約: 往復ハガキに希望日・人数・代表者の住所・氏名を記入、希望日の1週間前までに届くよう申込み。
送付先: 西芳寺参拝係 〒615-8286 京都市西京区松尾神ヶ谷町
電話: 075-391-3631
返事はこちら。希望日と時間・人数などを指定した参拝証が戻ってきます。
参拝冥加料が3,000円と一般的に割高なこと、細筆持参で般若心経の写経が必要であることなどが書かれていました。
【参考サイト】
・世界遺産(世界文化遺産) 西芳寺(苔寺)-京都府ホームページ
・西芳寺(苔寺)|観光情報検索|京都“府”観光ガイド ~京都府観光連盟公式サイト~
予約と共に写経の練習を開始。
まずiPadで「般若心経」を画像検索して筆ペンで。iPadだと拡大もでき手本を折る必要がなく便利。いろんな人の般若心経を表示できるの便利ですね。
続いて写経筆で。1回で1時間以上掛かりましたが無心になれ非常によいものでした。写経用だと書きやすく感じました。
西芳寺での写経と読経
当日、13時に向けて阪急電鉄 上桂駅から歩いて到着。入る前から美しいのです。(*以下の写真は、拡大できます。)
正面玄関。 こちらで参拝証にチェックが入りました。
進んでいくと本堂があり、写経を行っている人が見えました。さらに進むと受付となる宗務所が。
写経と読経を行う本堂 |
受付を行う宗務所 |
こちらで参拝証を渡し、各自3000円の参拝冥加料を支払いました。代わりに西芳寺庭園案内図、般若心経が書かれた手本、またなぞり書きできる写経用紙が渡されます。
ここからは実際の写経および読経ですが、写真撮影不可だったので文字のみで。
本堂には、外国から来られたと思われる旅行客など含めて約160人ほどが、びっしりと座って写経していました。一人あたりのスペースが狭く、更になぞり書きの写経用紙なのがやや残念でした。
13時に読経があって、あとは写経を終えた人から仏前に供えます。時間が無い人は途中で出されていますとの案内もされていました。
苔寺 西芳寺の庭園
さてメインとなる庭園へ。アプローチあたりから非常に素敵でした。
苔は100種類以上あると本「スティーブ・ジョブズ」に書かれていました。
池には島があって、それぞれ「朝日ヶ島」「夕日ヶ島」などという名前が。
ちなみに西芳寺を中興したのが作庭の名手、夢窓疎石。1339年に招請され、西方寺から西芳寺に改名。金閣寺は西芳寺を模して作られたとか。西芳寺 - Wikipedia
今回、訪れたのは10月初旬で丁度いい気温でした。人が集中する紅葉の季節でなかったのはよかったなと思いました。ちなみに苔が最も美しいのは梅雨時期だそうなので、機会があれば再訪してみたいですね。
こんなに沢山の苔はじめてみました。
当然歩く場所は苔もなく転ける心配もありません。
こちらは帰り際の正門前(奥の茶色が門)。右には石碑が。
石碑はこう書かれています。
苔寺にて
お互いの祖先の日本人がその時々に築き上げて遺したものを今の若い人たちがどんな風に見ているのか尋ねたいことである。亡びたものもただ美的な興味で眺めているのかそれともこう乱雑になった世の中にも自分たちの生活や血につながりのあるものとしてなつかしみ受け取ろうとする心が残っているのか確かめてみたい
帰郷 過去の章より
大佛次郎 作 川端康成 書
ジョブズは禅寺 西芳寺に何を感じていたのか。非常に興味深いところです。
* * *
ジョブズが影響を受けた禅についての書籍としては「禅マインド ビギナーズ・マインド」「弓と禅」、またジョブズと禅僧 知野弘文との関わりについて書かれた書籍としては「ゼン・オブ・スティーブ・ジョブズ」をオススメします。
さてさてジョブズ会はここらで一休み。四条河原町経由でカフェに向かいました。
» 元アップルの工業デザイナー西堀晋氏が経営する快適カフェ『efish』(京都下京区) #ジョブズ会
*使用したカメラ:LUMIX GX1 および 12-35mm/F2.8
»スティーブ・ジョブズも通った京都の蕎麦屋『晦庵 河道屋』(京都市中京区)
» スティーブ・ジョブズが人生で最も美味しかったと絶賛した京都の寿司『すし岩』