岡山県にある奈義町現代美術館(Nagi MOCA)にいってきたときの写真を。
奈義町現代美術館は、「Casa BRUTUS特別編集 日本の美術館ベスト100ガイド」「日本の美術館 ベスト250完全案内」などでも紹介されていた美術館です。
奈義町現代美術館は非常にコンセプチュアルな美術館で、4人の芸術家の巨大作品を永久展示することを目的として作られています。
とりわけ目立つのが下画像にもある「太陽」棟。 太陽は軸線を正確に南北に、さらに1/8傾けた円筒形の建物になっています。美術館の設計は磯崎新氏、開館は1994年。
他の建物「大地」「月」の軸線にも意味があります。まず奈義町立図書館に繋がる「大地」は奈義町の由来ともなっている那岐山頂を軸に、「月」は中秋の名月の午後10時の方角を軸線に作られています。
奈義町現代美術館の軸線 「公式サイトより」 |
訪れたのは2013年の夏。特別展は子ども向けのもので、併設の奈義町図書館に。
小さいながらも開放感のある図書館 |
そして美術館へ。受付を過ぎると喫茶室が。
喫茶室からは、展示室「大地」と作品「うつろひ」がみえます。
展示室「大地」と「月」
「うつろひ」 宮脇愛子 |
続いて展示室「月」。
三日月型の部屋。2つの御影石のベンチと壁にある「HISASHI(ひさし)」というオブジェが展示された部屋。
展示室「太陽」と龍安寺
まずは太陽前室。幾何学模様の床と、壁に貼られた沢山のスナップ写真、そして真っ暗な階段。全てが微妙に歪んでいて平衡感覚が危うく。
そして階段をあがって目にする光景。
荒川修作+マドリン・ギンズ |
外から見えた円筒形の中に。前方の壁は光を透過。1/8の傾斜があります。
そして左右にみえる不思議な石庭。「奈義の龍安寺」ともいわれる作品で、京都・龍安寺の石庭を対象に配置。
かなり精密に作り込まれているのが分かります。
こちらは階段がある暗闇側。石庭以外にも、ベンチ、鉄棒、シーソー(中心の緑のもの)なども同じく円筒の中心点に対称的に配置されています。
出るときは平衡感覚に注意して階段を降りましょう。
外に出て、北側から「太陽」棟を撮った一枚。
この日の滞在は2時間弱ほどでした。
作品と美術館が一体化していることで、観賞する人の五感を刺激する印象的な美術館でした。建築家 磯崎新氏はSite Specificで現場制作された作品のための美術館を「第三世代美術館」と提唱したいと公式サイトに書いています。
鳥取県との県境にあるのでアクセスはよくないのですが、美術館や建築が好きな人には是非オススメしたい美術館でした。
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奈義町現代美術館
所在: 岡山県勝田郡奈義町豊沢441 Google マップ
開館: 9:30 - 17:00
休館: 毎週月曜日および祝日の翌日
料金: 一般 700円、高校生 500円、中・小学生 300円
以上は公式サイトより Nagi Museum Of Contemporary Art
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初めての一眼レフで最初に撮影に行ったのが龍安寺でした。