2008年2月7日木曜日
ジョブズの素晴らしいプレゼン
書籍『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』を書いたCarmine Gallo の和訳記事『ジョブズのようにプレゼンを行う』の原文記事にあったリンクで、 WWDC 2007 の後にジョブズのプレゼン技術を5つに分析した記事があったので、こちらも紹介。
* * *
1. 盛り上げる
優れた小説家は最初のページに物語のあらすじや結論を書いたりしません。徐々に高めていくのです。ジョブズはアップルの革新的な製品をレビューすることからプレゼンを始めます。ジョブズによると、「時に革新的な製品は全てを変えてしまう。アップルは幸運にもいくつかそういう製品を世界に出すことができました。」ジョブズは1984年のMacintosh発表を「コンピュータ業界全体を変えた」と表現します。2001年のiPod発表も「音楽業界全体を変えた」と。
下地をつくった後、ジョブズは観衆をその気にさせる新デバイスを紹介します。「今日は、私たちは3つの革新的な製品を紹介します。まずはタッチコントロール機能を持つワイド画面の iPod。二つ目は革新的な新型携帯電話。そして3つ目は画期的なインターネット機器です。」とジョブズは徐々に盛り上げます。彼は3つのデバイスを数回繰り返し「もうおわかりですか? 3つの別々のデバイスではないんです。1つのデバイスです。今日、アップルは電話の再発明をします!」観衆は沸き立ちます。ジョブズのプレゼンは緩急があり、盛り上がり最高潮になる、まるで交響曲のようです。それによって観客はひどく興奮します。The takeaway?(?)予想以上のものにプレゼンを仕上げてください。
2. 1枚のスライドには1つのテーマを
優れたデザイナーが、効果的なプレゼンのスライドは1枚に1つのテーマしかないと私に言いました。1枚のスライドに1つの要点。ジョブズが「3つの革新的な製品」 と上記の説明をした時、3つのデバイスを1つのスライドには入れませんでした。それぞれの特徴(ワイド画面の iPod、携帯電話、インターネット機器)について話してるときは、それぞれの特徴のイメージが現れる。ジョブズはスライドを非常に視覚的に使います。彼のプレゼンでは箇条書きや非常に退屈なデータを見せられることはありません。イメージこそ必要とされる全てなんです。シンプルなスライドは観客の注意を演者に向けます。イメージは忘れがたく、より重要で、演者を引き立てます。スライドにびっしりの文章は、演者の言葉の邪魔をします。視覚的に刺激のある、1つの要点に絞ったスライドを準備してください。
3. 活力的に話す
ジョブズは興奮を誘うように声を調整しています。彼は過去アップルの画期的な製品をプレゼンするとき、声のボリュームを落とし、ゆっくりとうやうやしく話します。「今日、アップルは携帯電話を再発明します。」というところまで同じボリュームで。必要な時に声に抑揚を付け、強弱を付けて、感動を与える演者になりましょう。
4. 練習
ジョブズは事も無げにプレゼンを行います。なぜなら努力しているからです。ジョブズが発表イベントの前にデモのリハーサルに何時間も掛けることは有名です。私はプレゼンを即興で行う有名な最高責任者を沢山挙げることが出来ます。即興かどうかはわかります。多くの財界のリーダーがプレゼン作成に何万ドルもかけながら、実際にリハーサルを行わないことは私にとって驚きです。私はいつも演者が大失敗したあとで呼び出されます。観衆を失わないでください。観客を釘付けにできるまで、声に出してリハーサルしてください。
5. 誠実に、そして熱意を示す
あなたの製品またはサービスが世界を変えると思うのなら、そう伝えてください。伝える内容を楽しくしてください。ジョブズは iPhone の発表時に「注目すべき」「革新的」「クール」など多くの形容詞を新製品に使います。彼はタッチスクリーンの特徴で「魔法のようです。。。そしてその特許を取ってます。」と冗談を言った。
演者が過度な製品を売り込みを非常に恐れることから、反対に退屈なプレゼンを行っていると私は思います。製品やサービスに熱意があるなら、観客にその熱意を示してください。リラックスし、楽しんで、あなたの熱意を表現してください。
「カーミン、素晴らしいとは思いますが、私はスティーブ・ジョブズほどカリスマ性がないんだ」なんて決して言わないでください。確かにジョブズは演者としてますます上手くなっていると思います。ただし私たちには成長する余地があり、自分自身と製品を改善する方法があります。幸運を祈ります。
・Steve Jobs' Greatest Presentation
・ジョブズのようにプレゼンを行う(全訳)
スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン
人々を惹きつける18の法則
Carmine Gallo
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