村上龍の新刊小説『55歳からのハローライフ』を読みました。
タイトルをテーマとする5つの中編です。中編タイトルは次のように
「結婚相談所」「空を飛ぶ夢をもう一度」「キャンピングカー」「ペットロス」「トラベルヘルパー」
高齢者を主人公に、離婚と婚活、再就職とホームレス、老後の夢と家族との信頼、ペットと夫との関係、独身老人と恋愛などが描かれています。実に淡々としたリアルな表現で、2010年にiPadで読んだ『歌うクジラ』と全く正反対ですね。
ちなみにタイトルは「ハローワーク」ではなく「ハローライフ」。
2003年に村上龍が書いた子ども向け仕事リファレンス『13歳のハローワーク』を思い出します。13歳のハローワークは、子どもに自分の好きなことから仕事を考えようという内容。この本も本質的に意図するところは近いのでしょう。かなり考えるところがありました。(まだ55歳まで時間はありますが。。)
そうそう、帯には「希望は、国ではなく、あなた自身の中で、芽吹きを待っている。」 ってありましたね。
*「13歳の進路」ってのは知らなかった。
5つの中編。おすすめです。好きな飲物を用意して楽しんでみてはいかがでしょうか。