2008年11月24日月曜日

本『スティーブ・ジョブズの流儀』で印象的だった部分

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スティーブ・ジョブズの流儀
リーアンダー ケイニー
ランダムハウス講談社

Cult of Macのリーアンダーケイニーの『スティーブ・ジョブズの流儀』から備忘録として、特に印象深かった部分を。

P17より、
「フォーカスとは『ノー』ということである。」
フォーカスとは、他人がみんなイエスと言ってるときに自信をもってノーと言うことでもある。
P80より、
「スティーブジョブズのやり方がほかのみんなとちがうのは、最も重要な決定は何をするかではなく何をしないかを決めることだ、と信じていた点だ。」スカリーはそう語る。
P83より、
大衆車を世に広めたフォード・モーター創設者のヘンリー・フォードがかつてこう述べている。「もしお客様に何がほしいかと訊いていたら、もっと速い馬という答えが返ってきただろう」
P93より、
「ある問題を検討しはじめてそれがとてもシンプルだと思ったなら、きみたちはその問題がじつはいかに複雑かを理解していない」と、ジョブズはMacのデザイナーに語っている。1983年のことだ。「問題に取り組む・・・それが複雑だとわかる、そこでありとあらゆる入り組んだ解決策を立てる。たいていの人間はそこで終わってしまうが、その解決策はしばらくは効果がある。でも本当にできる人間はそこで終わらない。根本的な問題を見つけ出し、あらゆるレベルで通用するエレガントな解決法を思いつく。われわれがMacに望むのはそれだ」
P144より、
ジョブズは最高のプロダクトピッカーだとムーアは言う。新興企業から資金目当ての売り込みを受けるさいにムーアが重視することのひとつは、その会社のプロダクトピッカーだ。製品の見極めは合議でできるものではない。意思決定者の役目を果たす人間が必要なのである。
P228より、
(略)ジョブズは言う。「(略)私達アップルの第一目標は世界一のPCをつくることだ。最も大きな企業になることでも、最も金持ちの企業になることでもない」。アップルには第二の目標があるとジョブズは言う。それは利益をあげることだ。お金を儲けるためでもあるが、製品をつくりつづけるためでもある。「しばらくのあいだ、そうした目標がアップルではわきに押しやられ、そのちょっとした変化が状況を一変させた。私の復帰後はアップルをふたたび製品主体の会社にしなければならなかった」


帯にあったジョブズ語録から

マッキントッシュは私のなかにある。それを取りだして製品にしなければならない。

情熱がなければ生き残ることはできない。それがないと人はあきらめてしまう。だから情熱を傾けられるアイデアや問題を持っていなければならない。さもないとこだわり続けるだけの忍耐力が持てない。

失敗を覚悟で挑みつづける、それがアーティストだ。ディランやピカソはつねに失敗を恐れなかった。

デザインとは見かけのことだと思っている人がいる。だがもっと掘り下げればそれはじつは機能のことだとわかる。

イノベーションを体系化しようとするのは、かっこよくなろうとして、かえってかっこ悪い人間みたいなものだ。見ていて痛々しい。・・・・・・マイケル・デルのダンスを見るようなものだ。本当に痛々しい。

・アップルの本質とは何だ?それはただ仕事をこなすのではなく、世界を変えるため、世の中に一石を投じるものを創造するためにコンピュータの力を借りたいと考える人たちのことだ。

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